こんにちは、
バンドマンやアーティストを
応援しているエミリです*
今回は、こちらのLINEグループの
メンバーさんの一人がバンド活動の中で
気づいたことを話して下さったので
同じような悩みを持つ方に
ぜひ読んでいただけたらなと思います。
LINEグループメンバーのsさん
・クラシックピアノ歴が長くある
・3年くらい前からバンドのキーボードをはじめた
・ピアノ歴が邪魔してバンドのキーボディストとして悩みを抱えていた
そんなsさんが、この数ヶ月で得たことを
お話しして下さいました!
クラシックピアノ経験者がバンドキーボードで悩むこと
ピアノはそこそこやっていたのに、バンドのキーボードではうまくできない。そんな悩みを持ちながら、こちらのサイトにやってきました。このサイトの皆さんにお話を聞いてもらい、共感してもらったり、アドバイスをいただいたりしています。
キーボードでは、同じような悩みを持っている方は多いと思います。
大人のバンドサークルに参加して3年になります。私以外の方は、バンド経験者です。2年間くらいは、キーボード初心者だから仕方ないという感じで、みんな何も言わず、逆に、妙に気を使ってくれている様子でした。楽譜通りにストリングスやピアノの伴奏を弾いていれば無難におさまる感じでした。
私も、その環境にすっかり甘えていて、楽譜が読めて指が動けばなんとかなるだろうと、たかをくくっていました。
ところが、いつもキーボードがなくてもいい曲ばかりとは限りません。イントロがエレピのソロで16小節続く曲が出てきました。
運指はそれほど難関ではありません。ただ、16分音符のアルペジオが8小節続くところが難関でした。音源を聴くと、自動演奏みたいだけど、ここは、ピアノをやっていた私の見せ所だ!と何時間も練習しました。
スタジオ練習当日、初めて合わせるときは、いつもドキドキしますが、アルペジオを決めてやる!とちょっと張り切っていました。
しかし、結果は燦々たるものでした。イントロをギター、ドラム、ベース、ボーカルが息を飲んで見守っている中、私は、一人撃沈したのでした。小さなため息が聞こえ、私は、顔を上げることができませんでした。
いつもは静かで、意見を言わないギターがぼそっと言いました。
「ここ、白玉でよくないですか?」
要は、アルペジオなんて必要ない、和音でよくない? ということでした。
頭を鉄の棒で殴られたようなショックでした。
─あ、あんなに猛練習したアルペジオが……!
けれども、もう一度チャレンジさせてくださいとは言えませんでした。時間で借りているスタジオでの練習を私のつまらないプライドのために潰すわけにはいきません。
その日の練習は、アルペジオ失敗を引きずって、ボロボロでした。肩を落としてシンセを片付ける私に、バンマスのベースが近寄ってきて、追い討ちをかけてきました。
「今日は、ボロボロでしたね」
「はい……」
「難しいことをしようとするから駄目なんですよ。楽譜通りやろうとするから駄目。コピーなんて60%でいいんです。100%なんて誰もやってないよ」
悔しさと情けなさで、涙が出そうになるのをこらえながらシンセを肩にかけ、スタジオを出ました。
それから、真剣に考えました。バンドの中でキーボードを担当するってどういうことだろう? と。
つきつめていくと、ピアノをやっていたことが邪魔をしていたことがわかりました。
①楽譜通り弾く!指使いも譜面通りに弾かなければならない。
②表現も楽譜通りに再現しなければならない。
③指で音色表現して過去の大先生(バッハ、ベートーベンなど)の意図を汲み取り、弾かなければならない。
④手の形、腕の動かしかた、姿勢は正しく!
あーなんて堅苦しいんでしょう。こんなこと、バンドでは必要ないに決まってます。
ピアノをやっていて良かったことは、とりあえず指は練習すれば動くことのみ!
耳コピ苦手、コードも苦手、リズム感が悪い私は、キーボードという楽器は、ピアノと似てるけど違う楽器なんだ!と強く心に思うことにしました。
その後、バンマスから練習に関して、たくさんのアドバイスをもらいました。
「簡単なコード和音でいいから、音の空白がないように入れる」
「60%コピーでもいいから、最初から最後まで均一に弾けるようにする」
「楽譜を外して、目をつぶったり、テレビを見ながらでも弾けるようにする」
「音色チェンジは最小限に。標準的なストリングスとピアノの音だけでもいい」
「スタジオ入りするときは、みんなより30分前に来て、音色、フレーズの確認して」
「演奏中は、みんなと視線を合わせて!」
耳が痛いアドバイスでしたが、キーボード初心者なんだと思うと素直に聞けました。
今までは心の奥で 私だって音楽何十年もやっていたのだから! という驕りがあって、アドバイスも素直に耳に入っていなかったのだと思います。
心を入れ換えて、アドバイスをすべて受け入れ、耳コピ中心にして、スコアは確認のために使うという練習法に変えました。また、ノートにコードだけを書いて、オリジナルメモを作り、練習ではコードだけを見るようにしました。
そして、一ヶ月後、再び練習で合わせて、曲が終わった瞬間、とても素直なドラムの人が
「あー気持ち良かった~」と満面の笑顔を向けてきました。
これだ!
前より簡単にして、ほぼコードを押さえていただけなのに、前よりも音に厚みが出たのがわかりました。
バンマスはにやりとして言いました。
「ほらね、誰も60%なんてわからないでしょ」と。
これから本番までに、細かいフレーズを足していくことにします。
すべてのピアノ経験者がそうだとは限りませんが、クラシックピアノをやっていた人は、そこ適当に、とか、雰囲気でやってみて、というのがとても苦手だと思います。でも、これは違う楽器なんだ、ひょっとしたら打楽器かもしれない、と思って取り組むとちょっと変わってくるかもしれません。
自分の耳で聴いて、簡単にして、音の隙間をなくし、みんなと合わせるというだけのことですが、ここに到達するまで時間がかかってしまいました。ようやくバンドの入り口です。
バンドメンバーも、遠慮なく話してくれるようになりました。
また壁にぶつかると思いますが、そんなとき、ここにいるバンド経験者の方々とお話できるということが、私にとって、とても心強いです。
音楽が好きという共通点があるので、嬉しかったことも悔しかったこと、なんでも話せて共有できることがありがたいです。
バンドキーボードsさん 体験談より
最後に・・・
sさんとは、出会ってまだ数ヶ月ですが
バンドのリーダーさんのアドバイスを
素直に耳を傾け実践していく中で
みるみる成長されました。
私もそんなsさんには、
たくさん励まされましたし
バンド活動=自分の成長ということを
sさんを通してまた再確認させていただきました。
同じようなお悩みの方は、
sさんが教えくれた数々の気づきは
すごく味方になってくれると思いますので
ぜひ、現状と照らし合わせて
実践に活かして頂きたいと思います!
LINEグループにもご興味ある方は
ぜひ、ご参加ください*
【関連記事】